なくすと大変です

 昨日あったお客様からの問い合わせ。
 10年以上前に抹消して放置してあった自動車の引き取り手が見つかったので譲渡したいのだが、一時抹消謄本を紛失してしまったのでどうしたらいいかというお話でした。

 現在は「登録識別情報等通知書」という名前に変わっていますが、当時は「一時抹消謄本」と呼んでいた書類は、車検を取って再登録するためには必須のもの。
 で、この書類困ったことに再発行できません。

 ではどうすればいいのでしょうか。
 前提として、まず「登録事項証明」が取れるかどうかでその後の流れが大きく変わります。
 自動車は抹消から5年間はその登記ファイルに保存しておかなければならないという法律があるので、抹消から5年以内であれば取ることができます。
 取れる場合は当時の所有者が証明できるため、再登録へのハードルがグンと下がります。
 それでも警察への紛失届の提出など、手間はかかりますが…。

 問題は登録事項証明が取れない場合です。
 私が今回いただいた案件は10年以上前の抹消のため、言うまでもなく消えています。
 こうなると上記の手続きの他に、まずは所有者の証明をしなければならないのでかなり大変です。
 当時の車検証のコピーや保険証書など、ありとあらゆる方面で資料を揃えなければならないのです。
 また、新規検査を受けるためには事前審査が必要になり、すぐに検査を受けることはできません。
 そんなわけで、非常に時間がかかるのです。
 ましてや、今回は放置されていた自動車ですから、車検が通るまでに整備するのにどのくらいの時間と費用がかかることか…。

 登録識別情報等通知書(一時抹消謄本)は紛失すると本当に大変です。
 自動車を手元に残しておく限り、しっかりと保管しておきましょう。

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