先日の新聞で自動車の買取トラブルが多発しているという記事がありました。
自動車が不要になったという理由のほか、最近では買い替えの際も買取に出すケースが増えているといいます。
理由としては非常に簡単なのですが、「下取りに出すよりも高いことが多いから」です。
これはちょっと裏話ではあるのですが、ディーラーなどが下取りをする場合、「再販するための整備や修理を前提にして価格を決める」ために少々安めの買い取り金額を提示します。
中古車販売は新車販売と異なり、メーカーから施策が出ません。
それゆえに値引き幅も大きくないのが現状です。
採算を考えるとこの辺りはやむを得ない事情がどうしてもあるのです。
一方、買取専門店は再販を前提にせず、買い取った自動車をそのままオークションに投げ込むケースが多いです。
整備や修理を考えないので、多少高めに買い取っても利益が出るという仕組みなのです。
もちろん、再販をする専門店もないわけではないのですが…。
で、ここで問題になるのが買取トラブル。
ここにきてインターネットでの無料買取見積りが非常に増えています。
基本的には年式や走行距離、車種にグレードあたりが分かれば「標準状態」（基本的には無傷）の価格は出せます。
しかし、本来査定はそんなに簡単なものじゃありません。
中古車である以上、年数乗っていれば無傷なわけがありませんし、修復歴だって実際に確認しなきゃ分からないのです。
買取契約書をよく見ずに契約したら、キャンセルの際の多額の違約金規定だったり、修復歴による金額ダウンの責任をオーナーに課したりと不利な条項が色々と載っていて大変な目に遭ったというケースもあるようです。
また、高い買い取り額を提示はするものの、すぐに引き渡すことを要求され、代車すらも用意しないというような強引な手口もあり、手放すオーナーのことなど考えていないようにも思えます。
忙しい世の中なので、買取りのために時間を使うのは確かに面倒なのかもしれません。
ですが、数万円のために数十万の損をしてしまうケースもあります。
自動車はこれまで自分が乗ってきた大事な財産です。
最後まで面倒をみてあげましょう。