諸費用を知ろう

 では諸費用に関するご説明です。
 販社によって名称などが異なる場合がありますので、その点はご了承ください。

1.法定費用

 先にも述べたとおり、自動車を購入する際に必要な税金や官庁への手数料です。
 基本的には省くことができません。

(1)自動車税
 毎年かかる税金です。
 4/1を基準として自動車を所持している方に課せられます。
 月割りで納入するので、購入する月によって金額が変わります。
 なお、3月に購入した時だけは年度最終月なのでかかりません。
 エコカー減税などで減額・免除(最初の数年間だけ)されることがあります。

(2)自動車取得税
 高額商品税の一種でもあります。
 課税標準金額と呼ばれる、「この商品の価値に対して、どのくらいの基準で税金をかけるか」という数字に5%(軽自動車は3%)の税率をかけて計算します。
 価値は年を追うごとに下がっていくので、年式が古ければ古いほど課税標準基準額は下がっていきます。
 そして、課税標準金額が50万円を切ると、取得税はかからなくなります。
 小型車の場合は3~5年、大型車の場合は5~7年が目安です。
 こちらもエコカー減税の優遇措置があります。

(3)自動車重量税
 自動車の重量に際してかかる税金です。
 通常は車検ごとにかかってきます。
 500kg刻みで上がってきますが、その基準を少しでも超えると上位ランクの重量課税になってしまうのでメーカーオプション付きのミニバンなどを購入する場合は注意が必要です。
 こちらもエコカー減税の優遇措置があります。

(4)自動車損害賠償責任保険(自賠責)
 いわゆる強制保険のことです。
 車検の際に更新となりますが、残っている場合は満期まで月割りになります。
 金額は毎年改定されるので、購入の際にいくらになるか確認が必要です。

(5)登録手続費用
 税金とは異なり、陸運局に支払う手数料です。
 登録の際は印紙を貼る必要があるので、その印紙を買うためのお金です。
 ちなみに、ナンバー代も含まれています。(都道府県で若干異なります)
 ただし、希望ナンバー代は別途必要になります。(4,200円)

(6)車庫証明費用
 車庫証明をとるために警察署に支払う手数料です。
 仮に自分でやるとしても、自分で警察に支払わなくてはいけません。
 こちらも都道府県によって若干異なります。
 また、車庫証明が不要な地域もあるので、その際は必要ありません。

(7)下取り手続費用
 下取り車の抹消手続き(または名義変更)費用です。
 これも印紙代と考えていただければ結構です。
 もちろん、下取りがない場合は発生しません。

(8)リサイクル費用
 自動車の解体に際してかかるリサイクル費用をユーザーに負担してもらうという自動車リサイクル法で加わった費用です。
 自動車とともに所有者が変わるので、解体以外で自動車を手放すとその金額が戻ってきます。

2.販社手数料

 こちらはお店が名義変更をはじめとする手続や納車の作業にかかる時間に対する手数料です。
 自身で行うことによって、ある程度削ることができます。

(1)登録代行費用
 陸運局まで行って、車の名義変更手続を代行する手数料です。
 ほとんどの場合、これは自分でやるといっても認められませんので注意しましょう。
 理由は「名義変更を必ずやるという保障がない」からです。
 トラブルを回避するために、お店で中古車を購入した時は販社に代行してもらうことになります。(小規模店は例外ありますが、その際は一筆書かされます)

(2)車庫証明代行費用
 警察署まで行って、車庫証明の申請を代行する手数料です。
 これは自分でやれば削れます。
 ただし、この車庫の進捗によって納車の手続進行が大きく変わります。
 できる限り迅速に行いましょう。

(3)納車費用
 自宅または指定場所まで車を届けるための手数料です。
 これはお店まで車を取りに行けば簡単に削れます。
 特に下取りがある場合は、そのままお店まで行って入れ替えをするだけですから非常に楽です。
 お店の方でも店頭納車を推奨しているので、遠方でなければこちらを選択するのがおススメです。
 ただし、初めての車などで運転に自信がない時は届けてもらいましょう。

(4)下取り手続代行費用
 下取り車の名義変更手続きに関する代行費用です。
 登録費用に比べて少し安く設定されています。
 もちろん、下取りがなければ不要です。

(5)陸送費
 これは遠方エリアのみかかる費用です。
 通常は陸送車で陸運局まで運んで名義変更、そしてそのまま指定場所へ納車する形になります。
 陸送車の手配や人件費(陸送業者に頼むケースが多いです)、燃料代などを基準として設定されます。
 「自分で取りに行く」と伝えても二度手間になるので、ある一定以上の距離がある場合はほぼ強制的にこうなるケースが多いので注意しましょう。

(6)整備費用
 最近は整備費用込みの価格になってます。
 車検になるか、定期点検になるかは、車検が残っているかどうかによります。
 プライスボードやネットのデータ欄に「検なし」「検2年つき」となっている時は車検になります。
 もちろん、車検の場合は金額が高いので注意しましょう。
 なお、整備費用は全て込みになるので、想定外の修理が出ても超過分の請求が来ることはありません。

(7)その他
 準備費用という名目で納車用のガソリン代や磨き等の費用が乗ってくる場合があります。
 ほとんどのケースでは数千円ですが、納得いかないときは質問してみましょう。

 他に注意事項としては、(1)~(5)はお店から自宅まで遠ければ遠いほど高くなる傾向があります。

 諸費用の主な説明は以上になります。
 内容を把握しつつ、削れる部分は削ってもらうなどして価格調整の参考にしていただければ幸いです。