程度
中古車である以上、新車と比較した時に状態が劣ることはほぼ間違いありません。
しかしながら、できるだけ状態のいいものを購入したいという願望も当然のことだと考えます。
そこで出てくるのが「程度」という言葉。
ただ一口に言ってもいくつか見るべきところがあります。
その点を挙げていきます。
1.外装
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言うまでもなく、ボディ外側の状態のことです。
基本的なこととしては、「傷」「凹み」「変色」「塗装の色ムラ」などが挙げられます。
どこか擦ったような傷でも、塗装の表面だけなら磨けば綺麗に落とすことができることがありますが、完全に塗装が剥がれて下の鉄が出てきてしまっている場合はそうはいきません。
塗装と一緒に塗布されている防錆剤まで剥がれてしまっているので、遅からず錆びてきてしまいます。
これを見つけた場合はお店の人間と話をしましょう。
なお、バンパーは樹脂なので錆びることはありません。
無傷ということは少ないので、下の部分に多少のガリがある程度のものは目を瞑ってもいいと思います。
凹みの場合も小さなものであればいいのですが、塗装が割れてしまっているものは上記と同じパターンなので修理を前提に交渉に臨みましょう。
凹みで一番多いのは、隣の車のドアにぶつけられてしまうものです。
強く当たっていると、傷にもなっていることが多々あるので注意が必要です。
変色に関しては明らかに塗装がおかしいのですぐに確認できると思います。
一方、色ムラについては「塗装修理後」を疑いましょう。
傷や凹みなどの修理で再塗装をした場合、製造時にメーカーの機械で均一にした時と比べてどうしても違いが出てしまいます。
目立たない場合はいいですが、明らかに違っている場合は申し出ましょう。
なお、再塗装などがあっても「事故車」という観念にはならないので、その点は勘違いないようにしましょう。(これについては別途参照)
他に「ドア交換」「フェンダー交換」「ボンネット交換」などがあります。
これは塗装ではなく、部品交換で修理をしてしまったケースです。
この場合もよく見ると違ってる場合がありますが、やはり「事故車」ではありません。
2.内装
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内装で注意するところは「臭い」と「汚れ」、「傷」が挙げられます。
ルームクリーニングがかけられているものがほとんどではありますが、それでも落としきれないような臭いや汚れは、かなり頑固ではあります。
多いのは「タバコ」「ペット」の2つ。
特にタバコはエアコンにまで影響を及ぼしているものが多く、フィルターやエバポレーター(熱交換器)にまで臭いがついています。
タバコを吸う方であれば問題ありませんが、吸わない方はエアコンもつけて確認しましょう。
また、タバコの火が落ちてシートに穴が空いていたり、内装が焦げてたりする場合もあるので注意しましょう。
ペットの場合も全体的に臭いがついているので、苦手な方は確認する必要があります。
傷についてはインストパネル(前面のパネル)に大きな傷がないかを確認します。
特に社外品のオーディオが付いている場合などは、オーディオパネルをこじ開けたりしていることがあります。
その他、樹脂パーツにも目立つものがないか確認しましょう。
3.部品
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部品といってもオプションのことではありません。
消耗品に近いと思っていただいてもいいです。
まずはタイヤ。
基本的に1.6ミリ以上の溝があれば車検は通ります。
しかし、1.6ミリというのはギリギリの数字であり、すぐに交換が必要になるのは明らかです。
タイヤは消耗品の中でも最たるもののひとつで、保証修理もききません。
4ミリをひとつの基準にしましょう。
また、溝が残っていてもサイドウォール(タイヤの側面)に傷がついていたり、細かいヒビが入っている場合はゴムが劣化している証拠なので注意が必要です。
続いてはベルト。
エンジンにはいくつかのベルトがかけられています。
ファンベルト、パワステベルト、エアコンベルトなどですが、これらは全てゴム製なので長く使っていると劣化してしまいます。
これらはボンネットの中を覗くことで確認が可能なものが多いので、チェックしておきましょう。
販売店によっては、交換を申し出てくれるところもあります。
次に電装部品。
ヘッドライト、ワイパーはもちろん、パワーウインドウやリモコンキー、電動ドアミラーの作動を確認します。
また、インパネ(メーター含む)のイルミネーションも確認しましょう。
原則、電球は保証されないのです。
最後にゴム部品。
ドアの開口部や窓の枠もそうですが、最も注意するのはサンルーフ付きの車や電動型幌(ハードトップでも同じ)を装備している車を選ぶときです。
開け閉めを頻繁に行うので、どうしてもゴムが劣化しがちです。
しかもそのゴムの中を通して、たまった雨水を逃がしているのに、それが劣化すれば雨漏りを起こしてしまう恐れがあります。
雨漏りが起きると、湿気が車内にこもり、カビが生えてきてしまうこともあるので、年数の経っているものは注意が必要です。
4.距離と年式
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走行距離が多ければそれだけ消耗するわけですから、故障が起こる確率は高くなります。
一般的には10万キロがひとつの目安になりますが、しっかりメンテナンスをしてやれば実際のところはもっと走ります。
10万キロというのは「メーカー保証の限界距離」ということが挙げられます。
しかしながら、有償修理なしに10万キロを走れる車ということは希有なので、ただの目安と考えていただいて結構です。
では、距離が少なければ程度がいいと言えるのか…というと一概には言えません。
年数が経ってしまえば、自然と劣化はしていきますし、動かさないことで機械が不調になってしまうこともあります。
3年で5000キロ程度ならまだいいですが、5年で5000キロ未満というのは「どうして?」ということも考えましょう。
年数と距離の目安は1年に8000キロ~1万キロくらいが標準とされています。
それより少なければ、ある程度の状態が期待できます。
5.メンテナンス
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最後はこれです。
車には「メンテナンスノート」というものが搭載されています。
いわゆる「記録簿」です。
これには新車点検から定期点検、車検の整備記録が記載されています。
リコールの履歴などもあり、この車がどのような整備を受けてきたかが分かるようになっています。
走行距離も記録されるので、信頼度が上がります。
ただし、注意としては「記録簿がある」だけでは信用しないことです。(理由は別項で説明します)