今日の新聞の記事にありましたが、昨年6月に施行された改正道交法に盛り込まれた「意識障害に関わる症状を医師が任意で警察に届け出ることができる制度」の活用率が非常に悪いそうです。
これはてんかんなどの意識障害が原因の交通事故が相次いでいたためで、遺族から義務化を申し出られたものの「義務化は自己申告する患者が減って適切な診療が受けられなくなる」という医師側からの反論によって任意になったものです。
しかし、近畿エリアだけの統計ではあるものの、この半年で届け出られたケースはわずか1件と抑止力には疑問の残る結果になっています。
これにはやはり「てんかん」持ちの方に対する偏見が一番の背景にあるでしょう。
免許がなければ、仕事の選択肢が狭まることもあります。
また、交通事情の厳しい地方では車を使わざるを得ない環境というものもあるでしょう。
これはいわゆる高齢者の運転問題と大きく変わりません。
運転ができなければ、それ以外の部分で仕事に貢献してくれればいい。
そしてそのことを周囲が妬んだり、色眼鏡で見てはいけない。
そういった環境を作っていかなければ、全ての人間が不自由な世の中になってしまいます。
自動車に乗る以上は楽しく、安全に。
そんな社会づくりを目指していく必要があります。