今日のニュースですが警察庁が75歳以上の運転者に対して認知症のチェックを強化するそうです。
少し前に話題にしましたが、高速道路の逆走やアクセルとブレーキの踏み間違いなど、些細な「ミス」による高齢者の事故が後を絶ちません。
認知症による判断力の低下もその原因の一つとされます。
もちろん、原因はそれだけではないでしょう。
運動能力の低下による操作の遅れ、慢心によるマナーの低下などいくつか挙げることもできます。
概して言えば、ある一定の年齢に達した人は免許証を返納したほうが今後のためにはいいとも考えられます。
しかし、実際はそう簡単にいきません。
公共交通網が十分に発達している都市圏内であれば自動車がなくても生活することはできますが、地方に行ってしまうと電車やバスが十分な本数に達しておらずどうしても自家用車がなければ生活に支障が出てしまいます。
加えて、地方ほど高齢化が進んでいるという現実があります。
免許を返納しろと口で言うだけなら簡単です。
では、地方に住んでいる高齢者の生活の足を奪えるのかというと、現実は簡単ではありません。
何らかの対策を立てなければ、地方はさらに過疎化が進むでしょう。
高齢社会への保障を厚くすれば今度は経済が立ち行かなくなり、逆もまた然り。
都市部の経済効果を地方へ還元できればベストなのでしょうが、そのバランスをどう考えるか。
考えていくと、そうした難しい問題にぶつかってしまうのです。
ベターな妥協点はどこか。
そこを政府には考えていただきたいものです。