8月も下旬に入りました。
9月になると半期決算がやってきまして、中古車に限らず自動車業界が沸き立ってきます。
実際、決算期は得かといえば、はっきり言って「得」です。
新車についてはディーラーオリジナルの限定車を出してオプションを多くつけてきたり、値引きの枠が大きくなります。
中古車も似たようなことをしてきますので、通常よりも安く買えたり付加価値の高いものを買えることには間違いありません。
ということで、今回から不定期で自動車を気持ちよくお得に買うための情報をお伝えしようと思います。
まず一つ目のテーマにしたいことが、買いに行くときの心構えです。
営業マンとお客さんの間とはいえ、基本は人間同士の関係です。
また商品の特性上、遠方の中古車を買うことを除いては長い付き合いになりますので、良好な関係を築いていくためにはお互いの気持ちが重要なのです。
では、一番重要な心構えは何でしょうか。
それは「お客様は偉いという意識を持たない」ことです。
昨今、「CS(Customers Satisfaction)」という言葉をよく聞くと思いますが、これは訳すと「顧客満足」となります。
つまり、「お客様が満足するサービスが今後の業績につながる」ということです。
リピーターを増やせば、今後も安定した売り上げを得ることができますし、口コミで広がればどんどん顧客も増えるかもしれません。
実際、これは間違ってはいないのです。
ですが、「お客様が満足するサービス」というと、どうしても高級ホテルのような「求められているもの以上のサービス、もてなし」という発想にたどり着きます。
結果、現在の過剰サービスに行きついてしまっているわけです。
欧米では「質の高いサービスにはそれなりのコストがかかるもの」という発想のもとで、過剰サービスを認めていません。
時折現れる「ゴネ得を狙う輩」に対しては「あなたは客ではない」とはっきり言うところもあるようです。
日本ではまずない光景ですね。
話が少し逸れました。
自動車業界でもやはり似たような要求をするお客様がいらっしゃるのです。
小傷に難癖をつけて大きな値引きを要求してきたり、その傷と一緒に別の傷の修理を要求してきたりすることがあります。
他にも最初から「これいくら引くんだ?」と聞いてくるなど、「値引きが当たり前」のような態度で来店することもあるなど、営業マン自身に落ち度がないのに過剰なサービスを要求してくることも少なくないのです。(関係ができている営業マンに冗談半分で言う場合はこの限りではありません)
この際、断言します。
「お客様は神様じゃありません」。
有名な三波春夫さんの言葉は本来、「まだまだ未熟な自分の芸をお金を払って見に来てくれたお客様に対する感謝」の意味でして、払ってもらった側からのものなのです。(これは三波さん自身もおっしゃっています)
お客様から言っていい言葉ではありません。
営業マンは「買ってもらった」。
お客様は「サービスしてもらった」。
このお互いの感謝が今後の関係を強くしていくのです。
自分だけ得しようなんて都合のいい理屈は通用しません。
まずは感謝の気持ちから。
楽しいカーライフはここから始めてみたいものです。